Nothingよりインナーイヤー型のワイヤレスイヤホン「Ear(stick)」が発売となりました。Nothingとしての初代「Ear(1)」もデザイン・音質・機能ともに素晴らしいワイヤレスイヤホンでした。
今回、「Ear(1)」と「Ear(stick)」を徹底比較しそれぞれの良い点、気になる点をお伝えしたいと思います。これから購入を検討されている方は参考にして頂ければ幸いです。
スペック
製品名 | Ear(1) | Ear(stick) |
ドライバー | 11.6㎜ | 12.6㎜ |
対応コーデック | AAC・SBC | AAC・SBC |
イヤホン寸法 (高さ*幅*厚さ) |
28.9*21.5*23.5㎜ | 29.8*18.8*18.4㎜ |
重量 | 4.7g | 4.4g |
充電ケース寸法 (高さ*幅*厚さ) |
58.6*58.6*23.7㎜ | 87.1*29.8*29.8㎜ |
充電ケース重量 | 57.4g | 46.3g |
再生時間(イヤホン単体) | 5時間 | 7時間 |
再生時間(充電ケース含) | 34時間 | 29時間 |
急速充電 | - | 10分充電9時間再生 |
ワイヤレス充電 | 〇 | ✕ |
充電ポート | Type-C | Type-C |
防水防塵 | IPX4 | IP54 |
ANC | 〇 | ✕ |
外部音取り込み | 〇 | ✕ |
コントロール | タッチ&スライド | プッシュ |
イコライザー設定(スマホ) | 〇 | 〇 |
その他機能 | 装着検知 | 装着検知 Google Fast Pair Microsoft Quick Switch |
Ear(1)は先行モデルながら、ANCや外部音取り込み、ワイヤレス充電にも対応しており機能面では勝っています。
Ear(stick)は軽量ながらイヤホン単体での再生時間が7時間となっています。
デザイン
イヤホン形状に関しては「Ear(1)」がカナル型、「Ear(stick)」がインナーイヤー型と大きく異なります。一般的にはカナル型は遮音性や没入感が得られる反面、耳の穴に差し込むような装着スタイルなので苦手な方もいます。逆にインナーイヤー型は耳に引っ掛ける装着スタイルなので軽いつけ心地な分、周りの音が気になる方もいます。
デザインに関しては、どちらもNothing製品の特徴であるスケルトンデザインが圧倒的に魅力的でこのデザインに一目惚れして私も購入しました。
充電ケース
充電ケースに関しては、「Ear(stick)」が断然お気に入りです。
「Ear(stick)」はサイドにある赤い部分を回転させ開閉する業界でも初のデザインです。回す方向はどちらでもOKで楽しい上に落下時などにもイヤホンが飛び出さないので安心です。直立で立てておけるのも場所をとらず良い点です。
残念な点としては、横置きにした場合に支えがないためグルグルと転がっていく可能性があり不安定です。こちらは横置きでも固定できるようにして欲しかったです。
開閉はカチッと感もあり非常にスムーズなのですが、イヤホンがつまみにくく取り出し難いです。
またデザインが特殊なためサードパーティ製のケースがあまりなく、保護出来ない部分も多いのが難点です。
「Ear(1)」は一般的な箱型デザインです。イヤホンをつまみやすく取り出しやすいのが良いです。サードパーティ製の保護ケースも充実しているので外出用にも安心です。
残念な点として、充電ケースに格納する際に充電接地面がかみ合っておらず右だけ充電が出来ていないということがほぼ毎回発生します。こちらはストレスなので今後の改善は必要かと感じます。
イヤホン
イヤホン部分の大きさは「Ear(1)」の方がやや小さめ、スティック部分の長さはほぼ差はありません。
当然ながらカナル型の「Ear(1)」にはイヤーチップがある為、好みが分かれるとは思いますが、個人的には耳に負担の少ない「Ear(stick)」がお気に入りです。インナーイヤー型でもスピーカー部分の凹凸が無いモデルは初めてなので斬新かつかっこ良いですね。
機能
機能面では「Ear(1)」がANC(アクティブノイズキャンセリング)&外部取り込みに対応しており、騒音の多い環境下でのリスニングが多い方には「Ear(1)」がおすすめです。またワイヤレス充電にも対応しているためスマホが対応していればスマホからの給電は非常に便利です。
「Ear(stick)」のみの機能としてはBassLock機能があり、環境に合わせて自動に低音域を調整してくれます。
それ以外の機能に関しては、「Ear(1)」「Ear(stick)」ともに同様の内容となっています。
・イコライザ設定
・インイヤー検出(耳に装着したら再生)
・低レイテンシーモード(低遅延)
・FindMyEarbuds(イヤホンを探す機能)
操作性
「Ear(1)」はタッチ&スライド&長押しでの操作、「Ear(stick)」は指で挟むプッシュ操作となります。このあたりは完全に好みもあるかと思いますが、誤作動しにくく耳への負担が少ないのは「Ear(stick)」のプッシュ操作となります。
Ear(1)操作
上下スライド:音量調整
2回タップ:再生停止
3回タップ:曲送り・曲戻し・音声アシスタント(左右に1つずつ割当可能)
長押し:ANC→外部音取り込み→OFFの順で変更
Ear(stick)操作
長押し:音量調整・音声アシスタント(左右に1つずつ割当可能)
1プッシュ:再生停止
2プッシュ:曲送り
3プッシュ:曲戻し
※上記はデフォルトでの設定となりすべて左右への割当可能
音質
どちらも間違いなく満足できる高音質です。結果として、どちらを聴いても買って良かったと納得できると思います。
細かい部分での評価となりますが、下記がそれぞれの特徴となります。
ただどちらかが圧倒的に良いという程の差はありません。
「Ear(1)」はカナル型という点からも音場の広さ、各音域のバランス、透明感と艶のある音質です。
「Ear(stick)」はBassLock機能を生かした迫力あるサウンドです。ただ低音が重たい訳でなく、中音域は非常にクリアながらきっちり低音を響かせています。
「Ear(1)」はジャズやクラシック、弦楽器やアコースティックギターなどを鮮明に楽しむことに向いていると思います。
「Ear(stick)」はロックやR&Bなどボーカルと楽器を鮮明に表現しつつ、迫力に長けたサウンドを楽しめます。
まとめ
まずどちらも本当に良い音です。これだけはお伝えしておきます。
なのでどちらもおすすめしたいと言うのが本音です。
強いて言うならば、私の音楽を聴く環境とカナル型が苦手という点で、私は「Ear(stick)」がメイン利用となっています。
私は田舎住まいのため電車などの公共交通機関もほぼ利用せず、外での視聴も騒音の多い場所で聴くことがほとんど無いため、電車を利用される方でカナル型が苦手でなければANC&外部音取り込みのある「Ear(1)」が良いと思います。
ただ「Ear(stick)」はインナーイヤー型と感じさせないほどの音質です。今まで様々なイヤホンを試して来ましたが衝撃でした。しかもスピーカー部分がフラットなため本当に装着感が良いです。耳にフィットする方なら間違いなくずっと着けていられます。
デザイン&音質はどちらも最高なイヤホンなことは間違いないので、今回の比較で少しでも参考になれば幸いです。