「Pixel Watch」が発売となり、2022年に発売するスマートウォッチが出そろいました。Androidユーザーの方でスマートウォッチの購入を検討されている方も多いと思います。
Fitbit、HUAWEI、Xiaomi、Amazfit、GARMINなど様々なメーカーから最新スマートウォッチが発売となっていますが、地図表示やLINEなどアプリ拡張を考えた時、AppleWatchに対抗できるAndroidスマートウォッチは現在「Galaxy Watchシリーズ」と「Pixel Watch」に絞られてくると思います。
Galaxyからは最新スマートウォッチとして「Galaxy Watch 5 Pro」「Galaxy Watch 5」が発売となっていますが、どちらもまだまだ5万弱～7万円台と高価なため「Galaxy Watch 5」とほぼ性能が変わらないにもかかわらず2～3万円台で入手可能な「Galaxy Watch 4」を私は購入しました。
またGoogleから満を期して発売となった「Pixel Watch」は最新WearOS搭載にSuica対応ながらWiFiモデルは3万円台ということでこちらも購入しました。
どちらも素晴らしいスマートウォッチで満足していますが、これから購入を検討される方の中にはどちらが良いのか気になっている方もいらっしゃるかと思いますので、今回徹底比較を行いそれぞれの良い点、惜しい点をお伝えします。
ぜひ参考にして頂ければと思います。
スペック比較
| 製品名 | Pixel Watch | Galaxy Watch 4（44㎜） |
| 寸法（縦*横*厚み） | 41*41*12.3㎜ | 44.4*43.3*9.8㎜ |
| 重量 | 36g | 30.3g |
| OS | WearOS3.5 | WearOS3.5 |
| 本体ケース | ステンレス | アルミニウム |
| カバーガラス | Gorilla Glass5 | Gorilla GlassDX+ |
| 対応OS | Androidのみ | Androidのみ |
| 通信 | LTE / WiFi | LTE / WiFi |
| ディスプレイ | 1.25インチ AMOLED | 1.4インチ AMOLED |
| 解像度 | 450*450 | 450*450 |
| RAM | 2GB | 1.5GB |
| ROM | 32GB | 16GB |
| バッテリー | 294ｍAh | 361ｍAh |
| 駆動時間 | 24時間 | 最大40時間 |
| Bluetooth通話 | 〇 | 〇 |
| GPS | 〇 | 〇 |
| Googleアシスタント | 〇 | 〇 |
| 着信/テキストメッセージ受信 /アプリ通知 |
〇 | 〇 |
| Google Map | 〇 | 〇 |
| Google Play | 〇 | 〇 |
| Google Pay | 〇 | 〇 |
| Felica（Suica） | 〇 | - |
| 常時表示 | 〇 | 〇 |
| 音楽操作＆アプリ （YouTubeMusic、Spotifyなど） |
〇 | 〇 |
| 防水 | 5ATM | 5ATM |
| 緊急SOS/国際緊急通話 | 〇 | - |
| 転倒検出 | 〇（近日対応） | - |
| 電子コンパス | 〇 | 〇 |
| 皮膚温センサー | - | - |
| 体組成計 | - | 〇 |
| 心拍測定 | 〇 | 〇 |
| ワークアウト | 40種類 | 95種類 |
| エクササイズ自動記録 | 〇 | 〇 |
| ストレススコア | 〇 | 〇 |
| 睡眠分析 | 〇 | 〇 |
| 血中酸素モニタリング | - | 〇 |
| 月経記録 | 〇 | 〇 |
Galaxy Watch4は液晶部分が大きいにも関わらず6g近く軽いです。
アルミとステンレスの差もあると思いますが、バッテリー容量を考えるとGalaxy Watch4は優秀ですね。
外観
どちらのモデルも右側面にコントロールボタンがあります。
「Pixel Watch」は上から【戻るボタン】+【回転クラウン】
「Galaxy Watch 4」は上から【ホームボタン】+【戻るボタン】
となっています。
左側面にはどちらもボタン等はなくスピーカーのみの配置となっています。
厚みに関しては、Pixel Watchの方が大きいですが着けた際の感覚ではそれほど厚みを感じることはありません。センサー周りのデザインがガラスで湾曲になっているためかと思います。
「Pixel Watch」の背面は全面Gorilla Glassとなっています。「Galaxy Watch 4」の背面素材はポリブチレンテレフタレート（PBT）＋ガラス繊維Gorilla Glassとなっており肌ざわりも良く皮膚への負担も少ないです。
「Pixel Watch」の方がGorilla Glassを全面に施してる分、汚れにくく質感も高くなっています。
形状は似ていますが、「Pixel Watch」はバックル部分もフッ素ゴム素材となっており伸縮性があります。留め金はステンレスではめ込むタイプとなっています。
「Galaxy Watch 4」のバックル部分はアルミ製となっており、通常のベルト同様に留め金を引っかけるタイプとなっています。
どちらもスムーズに調節できるため、大きな差は御座いません。
バンド素材はどちらもフッ素ゴムとなっています。サラサラと肌ざわりも良く汗をかいてもベタつきにくい高級素材となっています。
「Galaxy Watch 4」は同梱されているバンドは1つですが、「Pixel Watch」は大小２つのバンドが同梱されています。写真は大きなサイズのものとなっています。
「Pixel Watch」のバンド取付方法はいささか特殊ですが、慣れると簡単に着脱できます。
反面、「Galaxy Watch 4」は一般的なピンを下げて取付ますので替えバンドも市販のものが利用できます。
もともと付属されているバンドはピンが短くめり込んでおり、とても着脱がしにくいです。
操作性と処理性能
どちらもタッチ操作がメインとなりますが、同じくらいのサクサク感で処理性能は非常に高く不満はありません。
最新のWearOSの恩恵か、本体性能なのか動画視聴や地図表示に関しての読み込みも今まで使用したWearOSのスマートウォッチとは別次元でスムーズです。
細かい操作画面等は「Pixel Watch」「Galaxy Watch 4」の記事をご覧頂けると幸いです。
「Pixel Watch」には回転クラウンがあり、上下スクロールや地図の拡大・縮小などにも使えます。「Galaxy Watch4」はタッチベゼル機能として液晶のベゼル部分をなぞる動作で上下左右スクロールや地図の拡大縮小が可能となります。
共通機能とそれぞれしか出来ない機能
共通機能
・Googleアシスタント
→「OK！Google」でどちらも起動し音声認識と音声案内が可能
※Galaxy Watch 4は私の個体だけかもしれないが、音割れがひどい
・Googleマップ表示＆ナビゲーション
→圧倒的にPixel Watchの回転クラウンがスムーズで拡大縮小もヌルヌル。タッチベゼルも可能だが使いにくい。
地図の視認性はどちらも良好。Pixel Watchの方が処理はスムーズな印象。
・ブラウザ閲覧
→どちらも読み込みに多少時間がかかるが使えなくないレベル。ニュースサイトなどあえて見る必要は感じない。
・YouTube再生
→専用アプリは現状ないのでブラウザ経由で視聴するが、想像以上に動画・音声ともにスムーズに流れる。意外だが十分視聴を楽しめるレベル。
ちなみにミュージックビデオなどで比較すると音質はGalaxy Watch 4の方がバランスが良い。Pixel Watchはシャリシャリした印象。双方気になるほどの音割れはなく優秀。
・LINEアプリによる写真・スタンプの確認
→通知とLINEアプリはどちらも別物。通知の場合はスタンプ・写真等の表示は出来ないがアプリ経由だと確認が出来る。スタンプ・写真の送信はできない。
WearOSアプリのためどちらも同様の使用感となります。
詳細はこちらの記事をご覧ください。
・外部文字盤アプリ
今回の文字盤もWearOS対応文字盤アプリ「Facer」からのものとなっている。有料無料のものがほぼ常時表示対応でダウンロード可能。
・GooglePayによる決済
→残念ながら私の所有するカードは対応しておりませんでした。対応になったら改めてレビューさせて頂きます。
Pixel Watchだけの機能
・電子マネーSuicaの利用とチャージ
スマホでチャージ後機器にかざすだけで利用可能。
※現状FelicaはSuicaのみ・定期券・Suicaグリーン券は非対応
Galaxy Watch 4だけの機能
・体組成計による計測
骨格筋量・体脂肪量・体脂肪率・BMI ・体内の水分量・基礎代謝量
※別途手動で性別・身長・体重入力は必要
バッテリー持ち
スペックどおり「Galaxy Watch 4」に軍配があがります。
レビューのためにどちらも全てON（常時表示など）にして同じ使い方をしていますが、朝7時に100％の状態から16時の段階（約9時間経過）で、「Pixel Watch」は残量63％、「Galaxy Watch 4」は残量74％となっています。
「Pixel Watch」に関しては、常時表示をOFFにするだけで別物のバッテリー性能となりますので、長時間利用を希望する方は常時表示OFFをおススメします。
「Galaxy Watch 4」は常時表示OFFで多少は伸びますが、それほど変わらない体感です。
良い点
Pixel Watch
・処理性能が高く全てにおいてスムーズでバランスが良い
・Googleサービス（マップ・アシスタントなど）は安定した使い心地
・Suicaはコンビニやたまに利用する公共機関で非常に便利
・デザインが新しく文字盤でかっこ良くも可愛くもなる
・回転クラウンの操作性が良い
Galaxy Watch 4
・操作性、バッテリー、機能とすべてのバランスが良い
・大画面フラットで見やすい
・44㎜は特にかっこ良い
・アプリ一覧が直感的で使いやすい
・フィットネス、ヘルスケアが充実している
惜しい点
Pixel Watch
・貧弱なバッテリー
・お洒落だが丸みを帯びた画面は傷つきそう
・大きさの選択肢が無い（44㎜・40㎜など選択モデルが無い）
・アプリ一覧がリスト表示のみでアプリが増えると面倒
Galaxy Watch 4
・Suicaに対応していない
・Googleアシスタントなど音割れがひどくて聞き取れない
※YouTube再生などは高音質なのでスピーカーの故障ではない
・エクササイズ自動計測がサイクリングに非対応
・タッチベゼルが使いにくい
まとめ
私個人の生活ではSuica対応が何よりも大きく「Pixel Watch」に軍配が上がります。
Googleアシスタントもスマホでは利用しませんでしたが、反応良すぎて思わず使ってしまいます。ナビも徒歩で利用しましたが、路地裏の店舗もスムーズに見つけることが出来ました。
ただ圧倒的電池持ちはストレスで今後のモデルに向けての大きな課題かなと感じます。Google製なので当然と言えば当然なのですが、Googleサービスへの連携は素晴らしいので今後の拡張にも期待です。
ただSuicaに対応していれば「Galaxy Watch 4」を選んでいました。バッテリー性能やワークアウト、ヘルスケアの充実に、機能面の細かい操作性などはさすがシリーズを重ねてきただけあって「Galaxy Watch 4」が使いやすいです。バンドなどのサードパーティも充実していますし、間違いなくバランスが良いです。
Suicaが不要な方は「Galaxy Watch 4」がカラーによっては2万円台で入手できるので、間違いなくおススメです。
どちらとも満足度の高いスマートウォッチなのは間違いございませんので、必要機能によって選択しましょう。
